運命のジュエリーと出会うために…

永遠の愛を託し一生のパートナーとなるエンゲージ&マリッジリングから、挙式当日の花嫁を輝かせるティアラやネックレス、 イヤリングまで。数々のトップジュエラーを取材する中で見つけた、ブライダルジュエリー選びのヒントをお届けします!

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創り手の思いが伝わるリング   HIROUMIの工房訪問

大阪にあるHIROUMIの工房にお邪魔してきました。

以前にもこのブログでご紹介しましたが、

HIROUMIを手掛けている廣海貴晴さんは、

1930年(昭和5年)から続く宝飾職人の工房の三代目。

日本人で唯一、

技能五輪国際大会で金メダルを獲得した経歴をもつ職人さんです。

 

アトリエでは、ちょうどマリッジリングの制作作業中でした。

リングの制作にはキャストという型をとって量産する方法もありますが、

アトリエヒロウミのリングは、一点ずつ、すべて手作り。

前回制作した完成品を参考にしながら仕上げていきます。

 

昔ながらの道具の数々。

貴金属を打ち付ける作業に使う切り株状の台のうち左側のものは、

廣海貴晴さんのお祖父様にあたる初代から受け継がれたものだそう。

 

一方で、40倍以上の倍率を誇る最先端の顕微鏡も。

「同業の方から“どんな道具を使っているのですか?”と

聞かれることがありますが、道具が特別なわけではありません。

用途に合ったものを使い分け、使いこなすこと、

次の段階での作業や完成度を見据えて、

やっておくべきことを丁寧に行うこと、それだけです」と、廣海さん。

 

その作業の細やかさは、日本を代表する多くのジュエラーが

これぞ、という逸品の制作を競って廣海さんに依頼していることからも、

うかがえます。

たとえば、貴金属同士を接続する“ローづけ”と呼ばれる作業。

多くの職人は、自分の仕事のやりやすさを優先して

熱で溶けやすい素材を使用していますが、

廣海さんが考えるのは、そのジュエリーを身につける人のための耐久性。

 

プラチナやゴールドのジュエリーは、何十年も使用していると

接続部分がもろくなって

ペンダントとチェーンを繋ぐ輪の部分が外れたり、

ダイヤモンドを留める爪の部分が折れて石が落ちてしまうことが、

たまに起こります。

廣海さんは、こうしたトラブルを防ぐために

プラチナの純度を落とさずにローづけするための素材を

細かく何種類も使い分けています。

 

くしゃみをしたら…どころか、

通常の呼吸でも吹き飛んでしまいそうに細かいローづけ用の素材。

 

この細かいひとかけらへのこだわりが、

何十年もつけ続け、次の世代へと受け継ぐことのできる

名作リングを生むのですね。

 

こちらは、新作のペンダント“KAEDE”。

ダイヤモンドの隙間を0.8ミリの極小メレーダイヤモンドで埋め尽くし、

ダイヤモンドを留める爪すら見えない技術は、さすが。

日本のジュエリー職人ならではの繊細さと情感にうっとりです。

 

こちらは、マリッジのコレクション。

 

人気の定番マリッジは、指にフィットするやさしいウェーブが特徴。

花嫁には、サイドにダイヤモンドをセットしたタイプもおすすめです。

 

新作は細身の繊細デザイン。

最近トレンドの細身のマリッジですが、

大量生産品の場合、重い荷物を持ったり吊り革につかまったりすると

曲がる、ひしゃげるといった製品も、ないわけではありません。

細身でも毎日の生活に耐える強度のあるリングを…と

廣海さんが工夫を重ね、完成したのが、こちらの新作です。

 

「ジュエリーは身に着けて幸せになるもの、

だから優しくなくてはならない。

着けていて辛いものであってはならない、ということを

常に頭にいれながら制作をするようにしています。

そうすれば自然と“つけ心地”であったり、

“身につけた時の見栄え・角度”であったり、

“強度”“仕上げ”であったりと、

いろいろな所に目が行くようになるのです。

決して派手に目に見えることではないですが、

それが私らしさであり、

HIROUMIというブランドらしさでもあると思います。」と、廣海さん。

リングを通して、職人さんの真心が

花嫁の心に届きますように。

 

ジュエリー
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PROFILE
清水井朋子 / 清水井朋子 ジュエリー・ジャーナリスト 
広告代理店勤務、 コピーライターを経て、エディトリアルの世界に。
多くのラグジュアリー雑誌で、ジュエリーに関する企画・構成・執筆を手がけ、 その独自の切り口が高い評価を受ける。メンバーであるクリエイティブユニット『ピタンガ』が手がけた「平成比翼紋」をはじめ、プロデュースや商品開発の分野でも活躍。

http://nangoku-creative.com/hiyokumon/

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